福島原発の原子炉と使用済燃料をきちんと冷却できる目処は、まだ立っていない。
冷却装置の設置はおろか、敷地内に運び込むことさえ出来ない。
一方、高濃度汚染水の流出がつづく。
東電ははっきりは言わないが、要するに特攻隊が必要だ、ということらしい。
今、この国で特攻隊を募るのはきわめて難しい。
困惑の中、いたずらに時間ばかりが過ぎていく。
原発事故の処理は難問である。
国政の政治家達は、この難問からソッポを向いて、くだらない議論をやっている。
マスコミもこの難問を取り扱うのを嫌がっているようだ。
原発でいくか、脱原発かは、この難問を処理した後の問題だ。
原発事故については、そもそもわからない事が多すぎる。
レベル7という政府の発表が、なぜ安全委員会の判定から二十日間も遅れたのか。
事故発生直後にアメリカが協力しようと言ったのを、なぜ菅さんは断ったのか。
アメリカの無人機の情報を、なぜ一週間以上も握り潰していたのか。
深刻な事故は東電だけでなく、菅さん自身にもあてはまるように見える。
政府が東電にだけ責任を押し付けている時は、過ぎたのではないか。
「菅災」が悪化しないうちに、政治家達は力を結集すべきだ。