西部邁(すすむ)さんが、亡くなられた。本当にびっくりした。
西部さんとは、長いつきあいだった。僕が「朝まで生テレビ!」を始めた1987年のことだ。当時、日本の学者、評論家、ジャーナリストのほとんどが左翼であった。メディアもそうだ。「朝日新聞」は言うまでもないが、「読売新聞」「産経新聞」までもが左翼だった。そんな状況のなか、西部さんは数少ない「アンチ左翼」だったのだ。
「民主主義がヒトラーを生み出した」と、彼はよく口にした。だから「民主主義は危ない」と考えていた。そういうことを堂々と言える、唯一といっていい論客だった。
「大衆というのは戦争が好きだ」「人は差別するのが好きだ」とも言っていた。だから、満州事変、日中戦争が起きたとき、どの新聞も戦争を歓迎した。当時、言論弾圧はなかった。それにもかかわらず、むしろメディアは戦争を煽ったのである。
それは今も同じだ。だから、中国、韓国の悪口を書くと受けるのだ。だから、在日韓国人への偏見がある。だから、西部さんは、こうした意見を堂々と言う、ラジカルな人だった。
「朝生」に出演依頼をしたとき、僕は西部さんに、「悪役だけど出てほしい」とお願いした。他の出演者は、みな左翼だったからだ。でも、僕のこのひどい依頼を、すんなり快諾してくれた。今でもほんとうに感謝している。
その後、世の中はすごい勢いで変わった。どんどん変わって、今はだいぶ右側に寄ってきている。世の中の流れに乗る人はたくさんいる。そんななかでも、西部さんはまったく揺るがない人だった。時流におもねらない人物だった。
昨年4月の「朝生」30周年のパーティにきて、挨拶をしてくれた。10月、僕の文化放送のラジオ番組にも出てくれた。そこで、今の日本のあり方を痛烈に批判していた。
しかし、2014年に奥さんを亡くされてからは、ずっと落ち込んでいたようだ。脳梗塞とガンを患い、体調が悪いとこぼしていた。「死ぬときは自殺する。自分でケリをつけたい」ともおっしゃっていた。
かつて、評論家の江藤淳さんも自ら命を絶たれた。「自分でケリをつける」という、西部さんの気持ちは理解できないこともない。だが、まさか、ほんとうに自殺されるとは……。
「安倍内閣は対米従属だ。日本人としての誇りを失っている。インチキだ」と、西部さんは言い切っていた。そんな誠に強烈な「個性」が、今の日本から失われてしまったことを、僕は残念に思う。
ご冥福を祈ります。僕は、もっとあなたと議論をしたかった。
>だから、被差別部落が西部さんは、こうした意見を堂々と言う、ラジカルな人だった。
西部氏が被差別部落出身という事ですか?
おことわり~
「一般常識」からすれば、知人でもない方の死について、ましてや自ら命を絶った人のことについては、口を慎むのが「常識」にかなうのだろうが、氏に倣って「懐疑気的なcommon sence」を発揮して駄文を記すことにする。
西部氏は言行一致の人だった。ジョルダーノ・ブルーノのように自らの言に殉じた。いやブルーノ以上のところもあった。
卑怯で下品なことが大嫌いだったのだろう。だから「ソシオエコノミクス」「経済倫理学」だったのだろうし「大衆への反逆」だったのだろう。そして「生真面目に戯れ」て、自らを決せられた。あるいは、決して見せたのかもしれない。氏がたびたび言及されていた「保守」なる語がこれほど大衆化したとあっては忸怩たる思いもあったに違いない。察するに余りある。
さて、一つ言いたいことがある。
氏の尻馬に乗って調子よく「保守」を悪用乱用してた、してる人たちはどうするんだろうか?またまた調子よく祀り上げたり、韜晦を決め込むのだろうか?
前スレで国債バブルが吹っ飛ぶと書いた。次の国債のバブル崩壊はこの手の人間を焼き尽くすことだと言っておこう。人の尻馬に乗ることを潔しとしなかった西部氏の態度はそれ自体が警告でもあった、とも言っておく。
合掌
>今はだいぶ右側に寄ってきている。
左翼の田原総一郎様に従わない国民は全員右翼だと?
暴言にも程がある差別発言だな、田原総一郎。
この俗世は、「お陰さまで」の感謝の心なしに、たったひとりでは生きられぬと説く、共生社会の四恩思想の仏教。人の恩を大切にする仏教国の日本。四恩の思想。主君、藩、国家の恩に献身的に報いる武士道の日本。会社の恩に徹夜のサービス残業で献身的に報いる企業戦士の国、かつてのジャパンアズナンバーワンの日本。人の恩をあまり説かず重視せぬ五倫五常の儒教国の隣国と周辺の大国。情けは人の為ならず。隣国と周辺の大国。下手に世話を焼くと、恩義を感じるどころか逆恨みされる可能性が高いのかもしれませんね?色即是空。物事に執着しない心の、太平洋よりもっともっと広い心のお釈迦様。お釈迦様の手の中を飛んでいる孫悟空ならぬ周辺の大国と隣国。どのようにお付き合いすれば良いのでしょうか?
儒教の教えでは、死より生、倫理道徳を重んじ、軽々しく死を口にすることはないとされているようです。孫子の兵法の周辺の大国。隣国。そして将軍様。どうなのでしょうか?田原先生?
夢かうつつか寝てか覚めてか。仮想通貨。幻であってほしい将軍様のミサイル。戦争を知らぬ団塊の世代の世となりましたね。齢を重ねるほどに、忘れてはならぬことを忘れ、忘れるべきを忘れられず。無常。株価が急落したそうですね。
いよいよ、禁じられた恋の白い恋人たちの演技がゲレンデで繰り広げられるようです。気持ちはいつも直滑降の日本、頑張っていただきたいですね。トランプ社長もいよいよブードゥー経済学のレーガノミクスに輪を掛けたような政策を始動するようです。レーガノミクスの財政悪化懸念から生じたブラックマンデー。増税と軍事費削減、IT、グローバル化でインフレなき適温経済は永遠に続くと信じたニューエコノミー論のクリントン政権。そしてITバブルの崩壊。その後登場したブッシュ政権。サプライサイドの企業減税、ネオコン。アフガン・イラク戦争。景気循環は消滅し、インフレなき適温経済は永遠に続くとしたニューエコノミー論。これからどうなるのでしょうか?複雑に絡み合う、政治、経済、ケインズ効果の戦争。憲法問題もさることながら、こちらの方も注視しておく必要があるのではないでしょうか?田原先生?
田原総一郎「無責任だ」と叱られる。
http://blogos.com/article/275761/?p=1
これを受けて田原総一郎はさっそくTwitterで言い訳をしているがまるで反論になっていない。
本当にみっともない老人である。