田原総一朗です。
本日は3月11日、
東日本大震災から15年。
犠牲になった方々の
ご冥福をお祈りします。
あらためて、
平和な日常の
ありがたさを感じる日である。
先日、
中森明夫さんに教えていただき、
ある動画をネットで視聴した。
題して、
「昭和1ケタ論客
日本をしかる!」
その顔ぶれがものすごい。
石原慎太郎、小田実、
野坂昭如、浜田幸一、
そして司会は僕、
田原総一朗だ。
放映は1983(昭和58)年、
テレビ朝日の番組、
「TVスクープ」の一部である。
動画を視て感じたのは、
この当時は、当たり前だが、
「戦争が近かった」
ということである。
昭和1ケタ生まれの5人とも、
出征はしていないが、
あの戦争を克明に
覚えている世代だ。
だから、
天皇制をどう考えるのか、
自衛隊、軍備をどうする、
憲法をどうするのか……。
自らの体験のもと、
それぞれ、
確固たる持論があった。
1時間の議論だが、
内容は深かった。
なかでも、
憲法についての議論は、
緊迫感があって、
刺激的である。
当時は中曽根康弘政権、
改憲論が盛んだった。
興味深いのは、
みなさん思想は違うものの、
小田さん、浜田さん、
野坂さん、石原さん、
全員が改憲を
否定しないことだ。
現憲法は金科玉条ではなく、
「よりよい改憲であれば」
あるべし、ということだろう。
特に野坂さんの言葉は
印象深い。
少し長いが引用しよう。
「暮らしに合わなくなってきたら、
変えることはいいだろうと思います。
ただ、憲法改正を言うのなら、
同じ土俵のうえで、
いっぺん、何が悪いのか
ということを、
話し合ったほうがいい」
「アメリカから
押しつけられたから
という言い方をするなら、
今の自民党の改憲論者の
押し付けのほうが、
世間にとってマイナスに
なる部分もあるだろう」
石原さんもまた、
こう語っている。
「どこがいいか悪いか、
書き直す前に、みんなで
読み直したらいいと思う。
特に若い人は、
固定観念をもたずに、
いろんなものを
疑ってかかってほしい。
自分の頭で考え、
自分の目で見る。
憲法云々するなら、
まず読んでもらいたい」
(一部要約)
彼らの言葉一つ一つが、
僕の心に沁みた。
旅立った4人と、
今もし話ができるなら、
議論したいことが
いっぱいある。
ロシアとウクライナの
戦争はどうしたら
終わるのか。
トランプのイラン攻撃を
どう思うか。
日本では、
自民党が史上最高の
圧倒的勝利、
憲法改正が現実味を
帯びてきているが、
どう考えるか――。
そして、彼らに誓いたい。
日本が戦争をしないように、
世界から戦争がなくなるように、
微力だけれど、
92歳の僕はまだまだ
議論を続けると。